たった一回の人生。必要な感謝の心

 皆さん、一回でもいい。一回でもいいから、この右手に、長いことお世話になりましたって、お礼いったことある?一回でもいいから、この左手にこき使こうてご苦労さんでしたって感謝したことありますか。
 この目この鼻この足……文句こそ言うが、一回でもいいから、長い間私を支えてくれてありがとうって手を合わせたことありますか?
 まだいい服が欲しい、まだいい車が欲しい、子どもはいい大学に行って欲しい、人間の欲望はきりがないね。どこまでいったらいいの。
 この右手が一本無かっただけで、あなたがた何て言いますか。
「神さま、仏さま、わたしは家も財産も何もいらん。この、右手一本あったらいい。」って言うでしょう。今皆さん、手や足が全部ついてる。あと何が欲しいんですか。
 今後は、この手や足や目で、みんな困っている人たちのために使う義務があるんじゃないですか。
 五体満足な人間ほど、恵まれている人間ほど、まだ欲しい、まだ欲しい。今の世の中、どっか狂っちょりゃせん。おかしいんじゃないですかね。
 お金があるから偉いの?歳をとっているからから偉いの?総理大臣だから偉いの?ちがうよね、人間は貧乏でも小さくても手足が不自由でも立派な生き方をしている方が遥かに偉いんですね。